技術情報・バーコードの基礎知識Basic knowledge of the technical information bar code

2次元シンボルの種類と特長

Last Update 2017.1.5

マトリックスシンボルの種類

マトリックスシンボルの原形は、1982年にベリテック社が開発したVeriCodeである。正方形の枠が特徴であり、その中にデータが書き込まれている。日本で紹介されているVeriCodeは、三菱商事がベリテック社のライセンスを取得してリードソロモンによる誤り訂正を使用できるように改良したシンボルである。歪補正がないために、バイナリー196バイト、英数字261キャラクタ、数字392桁に限定している。

1987年にIDマトリックス社が開発したDataMatrixは、シンボルの方向が検知し易いように枠をL字型にし、その反対側に基準セルを配置している。このシンボルのオリジナルであるECC000-140は、セルサイズが9×9から49×49のシンボルで奇数のセルになっている。誤り訂正は、コンボリューショナル方式で、ECC000、ECC50、ECC80、ECC100、ECC140の5種類の誤り訂正レベルがある。1995年、 DataMatrix社は、DataMatrixを大容量シンボルに対応できるように、歪補正機能を付加したECC200を開発した。このシンボルは、データセルが24×24以上(シンボルサイズ26×26セル以上)になった場合シンボルを分割し、1ブロックは24×24セル以上にならないようにしている。また、誤り訂正をリードソロモン方式に変更した。ECC200は、セルサイズが10×10から144×144の24種類あり、必ず偶数セルになっている。最大の情報量は、英数字で2,335字、数字で3,116桁、バイナリーで1,556バイトである。

1991年に帝菱産業が開発したCP Codeは、DataMatrixと同じように枠を半分にしたシンボルである。CP Codeは、Computer Purpose Codeの意味で、L字枠に沿って基準セルを配置している。

1987年にUPS社が開発したMaxiCodeは、高速読取用に開発した2次元シンボルであり、3重の同心円のファインダーパターンをシンボルの中央に配置している。ファインダーパターンの形状は、読取速度に影響することから、以後、様々な形状が登場していく。また、MaxiCodeは、シンボルサイズを33段×30モジュールに固定化することによって、デコード時間の短縮を図っている。セルの形状は、他のシンボルと異なり六角形をしている。データと誤り訂正データを合わせたデータ容量は、884モジュールで144コードワードに相当する。そして、数字コンパクションモードを使用すれば9桁を6コードワードに圧縮してエンコードできるので、最大の情報量は、英数字で93字、数字で138桁である。

1991年、レーザライトシステムズ社は、渦巻型のファインダーパターンをシンボルの中央に配置したCode 1を開発した。このシンボルは、シンボルサイズをAバージョンからHバージョンまでの8種類と3種類のSバージョン、3種類のTバージョンの合計14種類に限定している。そして、長方形のファインダーパターンの形状によりシンボルサイズが分るような仕組みになっており、デコード時間の短縮を図っている。また、ファインダーパターンをシンボル全体に横長に配置することにより、水平歪補正を行っている。また、垂直歪補正のために垂直参照パターンの配置されている。Sバージョンは、数字6、12、18桁の極小シンボル、Tバージョンは、10、24、30個のアスキーキャラクタに対応した極小シンボル、そして、標準バージョンAからHは、10、19、44、91、182、370、732、1480バイトに対応している。

1994年に日本デンソーが開発したQR Codeは、四角形のファインダーパターンをシンボルの角に3個配置して、データ領域を拡大すると供に、シンボルの方向とサイズを分るような仕組みになっている。QR Codeは、オリジナルのモデル1は、最小21×21セルから4セル間隔で最大105×105セルまで22種類のバージョンがあり、最大情報量は、英数字 1520字、数字2509桁、バイナリー1045バイト、漢字643字である。モデル1は、歪に弱かったので、1996年、データの中に小さな目玉を散りばめることにより歪み補正が行えるようにしたモデル2を開発した。これによりモデル2では、数字7,366桁、英数字4,464字、バイナリー3,096 バイト、漢字1,888字まで容量を拡張した。モデル2の開発に伴い、モデル1は、小データ用シンボルとして改版され、21×21セルから73×73セルまでの14バージョンに限定され、最大情報量は、数字1,167桁、英数字707字、バイナリー486バイト、漢字299字になった。また、QR Codeは、ファインダーパターンが3箇所あるために、少ないデータでもシンボルを小さくできない。そこで、ファインダーパターンを1つにしたMicro QR Codeが開発された。

1995年、ウェルチアレン社(現ハンドヘルドプロダクツ社)は、四角形のファインダーパターンをシンボルの中央に配置したAztecCodeを開発した。この名称は、アツテカ文明のピラミッドをイメージすることに由来している。AztecCodeは、ファインダーパターンのコーナーにシンボルの方向を検知するセルと配置し、また、ファインダーパターンの周辺にシンボルのモードの種類とレイヤ数を示すセルを配置しているので、クワイエットゾーンなしで読み取ることができる。シンボルの歪みについては、碁盤の目のように描かれた参照グリッドセルが配置されているため、大容量シンボルでも確実な読み取りを実現している。AztecCodeの最大情報量は、32レイヤ(151×151セル)で、数字で3,832桁、英数字で3,067字、バイナリーで 1,914バイトである。

 
VeriCode 
 
DataMatrix
 
CP Code
 
MaxiCode
 Image152_13.gif
Code 1
 
QR Code
 
AztecCode
 
Micro QR Code

マトリックス型シンボルの例

スタックシンボルの種類

スタックシンボルの原形は、1987年にインターメック社が開発したCode49である。Code49は、バーコードを細バーで分離し積み上げた形状をしていおり、最大8段まで重ねることができる。そして、最大情報量は、フルアスキー49キャラクタ、数字81桁である。各段のバーコードは、4個のシンボルキャラクタで構成され、1つのシンボルキャラクタで2つのデータを表すことができる。また、各段のシンボルキャラクタは、異なるパリティパターンで構成されているので、何番目の段か分る仕組みになっている。したがって、必ずしも上の段から順番に読み取る必要はない。

1988年、レーザライトシステムズ社が開発したCode16Kは、大きな情報を使用するアプリケーションのために開発されたシンボルで、16段まで重ねることができ、各段は、5個のシンボルキャラクタで構成されている。各シンボルキャラクタは、3バー3スペースの11モジュールであり、コード体系は、 Code128を利用している。1段目最初のシンボルキャラクタは、スタートモードキャラクタで、アスキー0~95を表すコードセットA、アスキー 32~127を表すコードセットB、そして、1シンボルキャラクタで数字2桁を表すコードセットCを示している。スタートコードは、8パターン用意されており、その組み合わせで段情報を表現している。最大情報量は、英数字77キャラクタ、数字154桁である。

1989年、ICS(Identcode-Systeme)社が開発したCodablockは、更に情報量を大きくするために、最大44段まで重ねることができ、段のシンボルキャラクタは、4~62個に可変できる。Code39のキャラクタセットを利用したCodablock Aは、1~22段で、各段は、1~61シンボルキャラクタで構成されている。Code128のキャラクタセットを利用したCodablock Fは、2~44段で、各段は、4~62シンボルキャラクタで構成されている。Code128のキャラクタセットを利用したCodablock 256は、1~22段で、各段は8~66シンボルキャラクタである。

1989年、シンボルテクノロジー社が開発したPDF417は、最大情報量が英数字で1,850字、数字で2,725桁、バイナリーで1,108バイトと従来の数十倍に拡大している。また、バイナリーも情報化できるようにしたので、音声や画像も可能になっている。このような大容量データを可能にしたのは、スタートコードからストップコードまでのバーコード単位ではなく、コードワード単位でデコードできるようにしたことによる。そのために、左右に段インジケータを配置し、クラスタ方式により上下のコードワードを区別できるようにしている。これによりバーの高さをモジュール幅の僅か3倍まで小さくして情報化密度を高くしている。更に、誤り訂正機能により確実な読み取りも実現している。

1994年、メタニティクス社が開発したSuperCodeは、スタートストップコードのオーバーヘッドを少なくして情報化密度を高くしている。また、奇数パリティのアドレスデータと偶数パリティの2つのデータシンボルキャラクタが1つのパケットを構成し、それぞれが連結されているので、シンボルの形状は、印刷スペースに応じて自由にデザインできる。標準バージョンのパケットは、48モジュール構成で、モジュールの高さは、モジュール幅の1~8倍である。また、コンパクトバージョンのパケットは、32モジュール構成で、モジュールの高さは、モジュール幅と同じである。

1996年、Zebla社が開発したUltraCodeは、低密度インクジェットプリンタや謄写版印刷など、精度の低い印刷でも利用できるように、マークシートに似たエンコード方式を取っている。1カラムは、長方形のセルを縦に7個積み上げた形で構成され、このカラムを横に並べて行くことによりコード化して行くので、シンボルの幅が変化するリニアー型マトリックスシンボルと言われている。見た目は、バーコードを積み上げた形をしているが、情報的には、縦のバーコードを横に並べている。また、Color UltraCodeは、従来の黒、白の他に、赤、緑、青、黄の4色を使用することにより、情報化密度を高くしている。黒白でエンコードしたシンボルを左右半分に分け、左側のシンボルを右側のシンボルに被せる。このとき、左シンボルと右シンボルがいずれも白なら黄(または白)、左が白で右が黒なら緑、左が黒で右が白なら赤、左と右のいずれも黒なら青というようにカラー化する。これにより、情報化密度は2倍に高められる。UlutraCodeは、カラーの他に、様々な言語に対応できるよう16ビットのユニコードを採用している。最大情報量は、1,147コードワードで、これは、英数字574字、漢字191 字、数字716桁に相当する。

 
Code49
Image152_18.gif
Code16K
 Image152_19.gif
Codablock
 
PDF417
 
Micro PDF417
 
SuperCode
 Image152_23.gif
UltraCode

スタック型シンボルの例

合成シンボルの種類

1999年、国際EAN協会と米国コードセンターUCCは、バーコードシンボルと2次元シンボルを複合化させたコンポジットシンボルEAN.UCC Compositeの最終原案を公開した。このシンボルは、EAN/UPC(EAN-13, EAN-8, UPC-A, UPC-E)、UCC/EAN-128およびRSSファミリ(RSS14, RSS14 Stacked, RSS Limited, RSS Expanded)のバーコードシンボルとMicro PDF417またはPDF417の2次元シンボルを複合化させたものである。そして、2次元シンボルのコンポジットコンポーネント(CC)によってCC- A、CC-B、CC-Cの3種類のタイプがある。

CC-Aは、MicroPDF417を使用し、データ前後の異なる段アドレスパターンが32のユニークなローテーションになっているため、自動的にシンボルパターンを識別することができる。シンボルパターンは、2列、または、3列、4列があり、最大の段数は、2列の場合が12段、3列の場合が8段、4列の場合が7段である。そして、最大情報量は、2列または3列の場合、数字46桁、4列の場合、数字56桁である。CC-Bは、比較的に大きな情報のための複合シンボルで、2次元シンボルにMicroPDF417を使用している。最大情報量は、数字338桁である。CC-Cは、大きな付加情報のための複合シンボルで、2次元シンボルにPDF417を使用している。PDF417の最大情報量は、数字2361桁である。

AztecMesaは、ウェルチアレン社(現ハンドヘルドプロダクツ社)が開発した複合シンボルで、マトリックス型のAztecCodeを基本にスタック型に改造したものである。AztecCodeでは、多重四角形がファインダーパターンであったが、AztecMesaでは、バーコードをファインダーパターンに利用している。使用できるバーコードシンボルは、JAN、ITF、Code39、Code128であり、その上下に2次元シンボルを配置している。

 Image152_24.gif
Databar(RSS) Composite
 Image152_25.gif
JAN Composite
 Image152_26.gif
AztecMesa

合成シンボルの例

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